一般的な歯科診療・予防診療・小児歯科・矯正歯科・審美治療
一般的には、歯並びの矯正とは歯にワイヤーを付ける治療を指します。けれども、マイオブレース矯正では、固定式の器具を付けず、起きている間の1時間と就寝中、マウスピースをお口に入れることで歯並びを整えます。
お子さまに次のような様子が見られたら、ご相談ください
「あいうべ体操」という、お口のトレーニングを覚えましょう。
マイオブレースというマウスピース型の器具を、当院でお伝えした通りに正しく装着してください。それと合わせて、アクティビティーと呼んでいるお口のトレーニングを続けることで、歯並びの改善を目指します。
当院では、お子さま一人ひとりをきちんと検査し、マイオブレース矯正を通して歯並びを悪くする要因を取り除くことで、治療を進めます。治療を始めるご年齢やお口の状態次第では、マイオブレース以外の方法と併用しなければならないケースもあります。
当院の小児矯正で行うこと
※ご利用いただくアプリはPC、スマホ、Android、IOS等、共通でご利用いただけます。
お口をポカンと開けていると、どうして問題なのですか?
親御さまから、「子どもがお口をポカンと開けているんですけど…」という声をよく伺います。このお口ポカンというのは、「口呼吸」をしている目印です。ここで、「なぜ口呼吸が問題で鼻呼吸がいいのか」を知っていただきたいと思います。
それは、呼吸にともなってホコリや細菌、ウィルスなどを吸い込んでしまうところ、鼻呼吸であれば鼻毛や粘膜がフィルターの役割をし、ある程度は除去してくれるからです。自然の空気清浄器が付いているような感じです。ところが、口呼吸をしていると身体に害のある異物が体内に直に入ってしまいます。そのため、風邪やインフルエンザにかかりやすくなると考えられます。その上、お口が乾燥すると口臭がしやすくなったり、虫歯や歯周病になりやすくなったりします。鼻には加湿器の役割もあり、取り入れた空気は鼻で加湿されて肺へと送り込まれます。けれども、口呼吸の場合は、空気が乾燥したまま肺まで送り込まれてしまうのです。 また、顎が本来の形や大きさに育たず、やけに面長なシルエットになったり、上顎の前歯の歯茎が見えるガミースマイルという状態になってしまったりします。
他にも、いびきや睡眠時無呼吸症候群のリスクが挙げられます。睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が止まることが1時間に5回以上、もしくは1日の睡眠中に30回以上ある状態をいいます。症状としては、起きた時の疲労感、睡眠障害などがあります。
お子さまがお口をポカンと開けて口呼吸をしていると、顎の正常な発育や歯並びに悪影響を及ぼすリスクがあります。さらに、睡眠時無呼吸症候群など全身の健康にとってもリスクとなりえるので、お口をポカンと開けているのに気付いたら相談していただきたいと思います。
鼻づまりは、マイオブレース矯正で改善できますか?
鼻づまりの原因によります。鼻骨・鼻腔が狭いせいで鼻づまりがする場合、舌を上方に当てるように位置させるトレーニングをし、マイオブレース矯正で上顎を前方・側方に拡大することによって改善できるケースがあります。
子どものいびきが気になります。
親御さまから、お子さまのいびきについてご相談を受けることがよくあります。 いびきには、様々な原因があります。扁桃腺肥大、アデノイド肥大、口呼吸による舌の低下などで、気道の入口が狭くなっていると思われます。
夜中にいびきをかいていると、睡眠の質が下がったり(睡眠障害)、閉塞性睡眠時無呼吸症候群につながったりします。いびきがはっきりと聞こえたり苦しそうにしたりしている場合は、注意が必要です。
なお、アデノイドや扁桃腺などがとても肥大している場合は、耳鼻咽喉科にて外科的な切除などの処置を行います。それほど大きな肥大でなければ、マイオブレース矯正とトレーニングによって口呼吸を鼻呼吸に、加えて舌低位などを変えることで、いびきの改善につながるケースもあります。
子どものうちに矯正(小児矯正)をしたほうが良いですか?
歯並びが悪い(デコボコ・ガタガタした歯並び)お子さまの多くは、歯の大きさや本数に対して、顎が小さい(成長不全)傾向があります。
こうした場合、二つの治療方法があります。「顎を成長させて歯が生えるスペースを作り、歯を美しく並べていく方法」と、「顎の大きさに合わせて歯を抜き、現状の顎の大きさに合わせて歯を並べていく矯正(歯列矯正)」です。
乳歯は20本ですが、永久歯は28本(親知らずを除く)あります。本数が多くなる上に1本1本の歯も大きくなるので、顎が十分に発育しないと窮屈になり、デコボコ・ガタガタした歯並びになってしまうのです。
そのため、成人後、あるいは顎の成長が止まってから歯並びを矯正しようとすると、多くの場合は4本の第一小臼歯を抜くことでスペースを作り、歯を移動させることになります。
では、お子さまのうちに矯正すると、どんなメリットがあるでしょう?
お子さまの顎は4~8歳頃、盛んに成長します。そして、10歳までに、上顎の80~90%ができあがります。お子さまの成長期に沿って本来の大きさまで顎を広げられれば、歯はおのずと正しく生えることができるのです。その上、歯並びが美しくなることにプラスして、口呼吸・や舌低位、飲み込みの問題なども改善され、お口を通した全身の健康維持という点でもメリットがあります。
小児矯正には一期治療・二期治療があるそうですが、マイオブレース矯正はどうですか?
今までの小児矯正には、一期治療・二期治療がありました。
マイオブレース治療では、多くの場合、二期治療が必要なくなります。歯並びを乱す要因を取り除き、上下の顎が正しく発育するのを促すことで、二期治療として行われるワイヤー矯正をしなくて済むようになるからです。
ただし、必要なアクティビティーやトレーニングをしなかった場合は、計画通りの結果が期待できません。歯並びが悪いまま成長期が過ぎてしまうと、追加で治療する必要が生じます。
小児矯正は、何歳からスタートすれば良いですか?
5~8歳のタイミングで、マイオブレース矯正を始めることがおすすめです。歯並びを乱す要因である口呼吸や舌低位、逆嚥下、姿勢を改善したり、顎を正常に発育させたりしやすいからです。
9歳、10歳からでもマイオブレース矯正ができる場合も多くありますが、顎の育ち具合によって違います。ぜひ一度、歯並びについてご相談ください。
固定式の器具をお口にはめる小児矯正との、違いは何ですか?
従来の固定式の拡大床による矯正は、顎の骨に無理な力をかけて広げるものです。しかし、一時的に顎を大きくできても、月日の経過で後戻りをし、再び顎が狭くなる場合があります。
なぜ、後戻りするのでしょうか?それは、そもそも歯並びや顎の成長に悪影響を与えた要因はなくなっていないからです。
口呼吸や咀嚼、飲み込みの問題など悪いクセが歯並びを悪くする要因の一つにも関わらず、それらが残ったままだと月日とともに戻ってしまい、歯並びも悪くなっていきます。これを防ぐためには、保定装置を使い、後戻りしないよう維持する必要があります。
また、成長が止まってからは、顎が広がることはありません。そこで、歯を並べるスペースを作るため、抜歯により間引くのです。これだと見た目はきちんと並びますが、顎は小さいままです。顎が小さいとお口の中の空間も小さくなってしまい、クセの改善も難しくなります。そのため、成長後も口呼吸や舌低位、逆嚥下が改善されず、睡眠時無呼吸症候群などお身体の健康にも悪影響となってしまうのです。
マイオブレース治療では、歯並びを悪くする要因を取り除いていきます。中でも、顎が小さいせいで歯並びがデコボコになるというケースが多いので、顎を本来のサイズまで広げる必要があります。
また、顎が十分に育たない原因を探り、機能の改善を目指します。そのため、呼吸の仕方やクセ、姿勢を変えるようトレーニングします。顎がきちんと発育すれば、おのずと歯が美しく並んでくるからです。
このように、要因を取り除く治療が、マイオブレース矯正です。
マイオブレース矯正に、痛みはありますか?
ワイヤー矯正は機械的に力をかけて歯を動かすため、器具を付けてすぐの1~3日は痛みを感じるケースがよくあります。けれども、マイオブレース矯正では、痛みが出ることがあまりありません。
マイオブレース矯正の期間は、どのくらいかかりますか?
マイオブレース矯正は、2年間で終えることを目指します。
ただし、就寝中のマイオブレース装着と毎日のアクティビティーに加え、当院での月1回のトレーニングを続けないと、口呼吸や舌の位置、飲み込みの問題といったクセが改善されないため十分な結果にならず、期間が延びる恐れがあります。
マイオブレース矯正で、悪い歯並びは全て改善できますか?
どのような治療であっても、全て改善できるとは言い切れません。 マイオブレース矯正では、ご自宅でのアクティビティーの実施が、良い結果につながります。月1回、通院時のトレーニングだけでは困難です。
例えばダイエットでも、週1回トレーニングジムにさえ行けば、スイーツや炭水化物を思う存分食べても痩せられるわけではありませんよね?矯正も同じことです。クセを改善し、顎の健やかな成長を目指してご自宅でのアクティビティーを実践することが、とても重要です。
マイオブレース矯正はワイヤー矯正と違い、抜歯はほとんどないそうですが、どうしてですか?
抜歯する必要があるのは、上下の歯の大きさや歯の本数が顎のサイズとのバランスが取れていない場合です。いわゆる「顎が狭い」ケースで、バランスを取るために歯を抜きます。けれども、マイオブレース矯正では、顎の発育を促して永久歯が正しく生えるスペースを作ります。そのため、歯を抜くことがほとんどありません。
マイオブレース矯正をおすすめできないケースはありますか?
5~8歳の間に始めるのであれば、ほとんどのケースでマイオブレース矯正ができます。ただし、親御さまの指示にお子さまが耳を貸さない場合は、難しくなります。
マイオブレース矯正だと、なぜ後戻りしにくいのですか?
後戻りするのは、歯並びに悪影響を与えるもの、つまりお口周りの良くないクセが残っているだからだと考えます。マイオブレース矯正では、歯並びを乱す要因となる口呼吸、舌の位置、飲み込みなどのクセを根本から変えるため、後戻りが起こりにくいのです。
マイオブレース矯正は、マイオブレースの器具をはめるだけで良いでしょうか?
マイオブレースにしろ、それ以外の似たような矯正方法にしろ、器具をはめるだけでは十分な結果は期待できません。歯並びに影響を与える呼吸や嚥下、姿勢を改善するためには、良くないクセを変えなければならず、そのためアクティビティーとトレーニングが必要です
当院では、毎日のアクティビティーがきちんとできているか、月1回のご来院時に状況をチェックさせていただきます。その上で、引き続きしっかりと実践していただくため、マイオブレース治療のトレーニングについて学んだスタッフが、お子さまの進み具合に合わせて30分ほど1対1でレクチャーします。
最近、インストラクターが個別にトレーニングをサポートしてくれるスポーツジムが話題です。マイオブレース矯正も、似ているところがあります。スポーツジムに通わなくても、自分でトレーニングと糖質制限をすれば痩せられるはずですが、実践できる方は多くはありません。当院では、お子さまに親身に寄り添い、継続をサポートします。
マイオブレースのトレーニングは、毎日地道に頑張ってこそ実を結びます。
お子さまのクセはしっかりと改善されていますか?ご自宅でのアクティビティーは正しい方法で実践できているでしょうか?毎日のアクティビティーが、なかなか継続できないとう声を伺うことがあります。そんな時は、当院スタッフがお子さまを励ましたり応援したりして、歯並びを乱す要因を取り除き、顎が健やかに育つようサポートします。
マイオブレースの器具をはめるだけで、歯並びは良くなりますか?
マイオブレースの器具をはめるだけでは、改善は2割ほどしか期待できません。大切なのは、アクティビティーのきちんとした継続によってお口周りの悪いクセを取り除くことです。このアクティビティーにこそ、後の8割の価値があると考えます。マイオブレースの器具をはめるだけでは不十分です。